先日、釣り針が唇に突き刺さってしまったワンコを診察しました。
見事に「かえし(針が抜けないための逆さのトゲ)」も肉の中に入ってしまい、少し引っ張ったくらいではどうしようもありません。
飼い主さんも簡単に抜けると思っていたらしいのですが、これは大変です。
局所麻酔して無理やり引っ張る・・・と唇がさけて大変なことになります。
ワンコが処置中に動いてしまうと、別のところに針が刺さって怪我がひどくなるかもしれません。
そこで、鎮静という麻酔の一種をおこない、少し寝てもらっている間に針を抜くことにしました。
釣り針は、引っ張っても抜けません。なので、一度ブスっと貫いて針先を肉の外に出します。
んで、先っちょを切ってしまいます。後はスポっと抜くだけ。
実は、私が大学生の時、釣りをしていて誤って側頭部の皮膚に釣り針が刺さってしまった友人がいました。
結局、自力では針は抜けず、病院に行ったら今回と同じ方法で抜いてもらえたとのこと。
懐かしい思い出が役に立ちました。
釣り好きの方はご用心。