皆さんはチェリーアイというのをご存知ですか?
サクランボみたいな目?何だか可愛らしい印象ですが、実は違います。
犬の眼には第三眼瞼(瞬膜ともいいます)という構造があり、そこには第三眼瞼腺という涙を作る器官が存在します。その第三眼瞼腺が外に飛び出してしまった状態がサクランボのように見える事から「チェリーアイ」と呼ばれています。
飛び出した第三眼瞼は場合によっては目の表面を刺激し、角膜炎や結膜炎を引き起こします。
では、なぜチェリーアイになってしまうのでしょうか?
チェリーアイの原因には先天性(生まれつき)と後天性(後からなってしまう)に分類されます。
先天性の場合は、成長していく途中(生後6か月~2歳齢くらいの若い犬)に発症してしまうことが多く、アメリカン・コッカー・スパニエル、イングリッシュ・コッカー・スパニエル、ビーグル、ボストン・テリア、シー・ズー、ペキニーズなどで発症が多い傾向にあります。
チェリーアイの治療は基本的には手術で飛び出した第三眼瞼を元に戻すことになります。また、飛び出した第三眼瞼が小さければ、抗炎症薬の点眼などの投与で落ち着くこともあります。
しかし、長期間放っておいてしまうと慢性的な炎症を引き起こし、手術しても回復が難しくなったり再発しやすくなってしまうことがあります。
もし、お家のワンコがチェリーアイになってしまったら、症状がないからといってそのままにせず、早めの受診をお勧めします。