昨年末、生後2回目のワクチン接種にいらっしゃったプードルの子犬ちゃん。
本当に無邪気な様子で、診察中も色んなことに興味いっぱいです。
その子もいつもどおり問題なく身体検査を終える予定でした。
聴診器で胸の中の音を聴いていきます・・・、呼吸の状態も異常なし、肺の音は綺麗です。
心臓の音は・・・、シューシューという通常では聴こえない雑音がありました。
心臓のエコー検査をおこなったところ、この子は心臓の血管に小さい穴(動脈管といいます)が開いており、そこからの雑音だとわかりました。
本来、動脈管は母犬のお腹の中にいる時に役立つ血管なのですが、産まれてからは閉じなければならない血管です。この動脈管が開いたままになっている心臓病を動脈管開存症といいます。
この子は心臓の手術ができる大きい病院にご紹介し、2度の大手術を乗り越え、今は元気に成長してくれています。
いつもの診察室での風景ですが、聴診などの身体検査はとても大切です。
初期の心臓病の雑音や呼吸の異常な音など、聴きもらさないように神経を集中させて聴いていますので、私が聴診器で体の音を聴いているときは、ほんの少しだけ私に話かけるのを待っていてください。
(でも、息を止めるくらい集中しているのにお腹が鳴ってしまうことがあります。聞こえてたらごめんなさい(笑)。)